より快適な日常生活が送れるようにサポートする「ストーマ看護専門外来」

ストーマ看護専門外来について

ストーマ看護専門外来とは、ストーマ（人工肛門）を装着している患者さんの皮膚トラブルや日頃のケアに対する指導や、これからストーマを装着する患者さんができる限り快適な日常生活が送れるように指導・サポートするところです。また、退院後のセルフケアの確認や指導、皮膚トラブルの予防と対応、ストーマ装具の選び方の指導、合併症の対応、日常生活の相談にも乗っています。
ストーマ看護専門外来では、ストーマケアに関して豊富な知識と熟練したスキルを持っている皮膚・排泄ケア認定看護師が、患者さんやご家族のさまざまな問題に対応します。医師や他の職種のスタッフと連携しながら専門的な知識に基づいてアドバイスしていきます。
ストーマ看護専門外来ではトラブルを未然に防ぐためにストーマの状況を定期的に確認しています。「ストーマの周りがただれている」「周りの皮膚がかゆい」といった皮膚トラブルの対処だけでなく、患者さんに合ったストーマや装具の選択、日常生活での悩みや不安の相談にも乗ります。

皮膚・排泄ケア認定看護師として働く

術後の経過や体型によってストーマの大きさが縮小することがあります。その場合は身体に合ったものに調整する必要がありますが、新しいものに変えると使い方が分からなくなってしまう患者さんもいます。そのような患者さんに使用方法を説明するのも皮膚・排泄ケア認定看護師の仕事です。
皮膚・排泄ケア認定看護師とは創傷・オストミー・失禁看護分野において高水準の看護スキルと知識を有している人に与えられる資格です。医療の高度化や社会の高齢化が進んでいる現在、特定看護分野の中でも特に注目を集めている分野です。
排泄物の状態、経済状態や管理の好みなどは患者さん1人ひとり違います。皮膚・排泄ケア認定看護師は個々の異なる状況に配慮しながら日常生活に合った工夫や皮膚トラブルの予防の仕方なども一緒に指導していきます。また、手術前に患者さんにストーマについて説明したり、日常生活のアドバイスや精神的なサポートしたりもします。

患者さんが少しでも安心できるように

ストーマ看護専門外来ではストーマを装着している患者さんのさまざまな悩みや問題に取り組んでいます。問題を解決するためには、患者さんが来院したときの情報だけでなく入院していたときの情報も必要ですが、そのためには病棟との情報共有が欠かせません。ストーマ看護専門外来の看護師だけでなく、医師や病棟の看護師と話し合う機会を設けることが必要です。患者さんが少しでも安心して日常生活を送ることができるように、チームが一体となって取り組むことが大切です。